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市長コラム第97回 「神楽定期公演・神楽東京公演・神楽甲子園」の成果

 本市は合併後の12年間で人口が約4、700人減少しています。このまま放置すると自治体としての存続が危ぶまれる事は必至です。概ね10年間で3、900人が減少し、向原町と同規模の人口が減少したことになります。今後、市政の安定化に向けて、人口減対策が最重要課題であります。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、平成36年の本市の人口は26、326人となり、平成27年と比較して3、350人減少すると推定されています。平成27年に策定した市の総合計画では、人口減少に歯止めをかけ、10年後の推計値より1、200人多い27、500人とする目標を掲げています。この高い目標達成には、教育・産業・福祉医療の分野や企業誘致等、多様な行政施策が必要であります。

 人口減対策として、定住人口を増加させるには、市の知名度を全国的に向上させ、市の関心度を高める事が必要不可欠であります。

 幸い本市には、誇りうる資源が沢山あり、瞬時に観客を魅了させる伝統文化「神楽」があります。私が市長就任以来、市を全国に印象づける手段として「神楽」に纏わる3事業を実施しています。

① 関係者と協働して、観光客を定期的に受け入れる「定期公演」の実施(湯治村に於いて年間150日の定期公演)し、観光客やリピーターの増加など定着してきています。

② 神楽を全国に発信する「神楽東京公演」の実施し、5回を数える大変人気の高い公演となり毎年楽しみにしておられるファンがおられます。

③ 全国の高校生による「神楽甲子園」を湯治村に於いて実施し、6回目となる今年度の大会は、全国青森県から宮崎県までの神楽を愛する15校の高校生が湯治村に集結する魅力ある大会となりました。(昨年度から文化奨励として広島県知事賞を授与しています。)

 事業の展開に当たっては、未来創造事業(広島県)・寄付金(JR等民間団体)の協力・支援を受けるなど、充実し成果も上がってきています。神楽関係者を含む多くの市民の皆様のモチベーションが向上し、生きがいの創出に繋がっています。また、東京神楽公演・神楽甲子園事業の推進により、NHK等マスコミで報道され、インターネット等による市の検索が多くなるなど、市の知名度が全国的に高まりUIターン・企業誘致・通販事業の展開が容易になってきています。さらには、湯治村等主要施設の利用者は、県内はもとより県外・国外からの観光客が増加しています。市を訪れる観光客は平成23年の125万人から平成27年に170万人になり、5年間で45万人増加しました。神楽公演を契機に、広島圏・東京都市圏在住の市出身者やゆかりのある方々が結束し、「ふるさと応援の会」も結成されました。

 今後の課題として、①「神楽」を国・県の文化として認知して頂くことにより、後継者育成の面での大学進学支援や国・県の財政支援が受けやすい体制づくり ②神楽文化の魅力、集客力を民間活力に生かしてもらえるようPR活動と支援のお願い ③神楽衣装・道具を含めて伝統文化に必要な装具や器具全般を扱う企業の興し ④広島圏、東京都市圏のみならず、近畿圏等に神楽文化を広める啓発活動などが必要と考えています。

 市の活性化に向け、市を全国的にアピールする必要が有り、「神楽」事業の展開によりその効果が徐々に出てきています。全国からのインターネットによる市への検索状況では、一昔前の「毛利元就」での検索から、今日では「神楽」で検索される方が多く見られます。神楽事業による観光客の増加と連動して、企業誘致・UIターン・特産品販売の促進に繋げて行くことが大切だと思います。そして、中山間地と都市との差を縮める「高速通信網・光ファイバー」の活用が、人口減対策に効果的であると確信しています。


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